なにかに結び付けなければ現象を認識できない思考

 書くつもりもなかったことですがちと書きたい衝動に駆られました。

 FNNのニュースで、先日の無差別殺傷事件犯の家宅捜索のことが報道されたが、その中身が

『部屋にテレビとゲーム機 岩崎容疑者の自宅 – FNNプライムオンライン

https://www.fnn.jp/posts/00418475CX

というもの。
 聞きたいが、今どきゲームやテレビが部屋にあったからといって何が特化報道される要因なのだろうか?
 スマホ持っていればスマホが~とか、漫画雑誌があればこの雑誌を見ていた~とか、ようはこの犯人の家にゲーム機とテレビがあったからゲーム依存傾向でゲーム内容から殺戮願望が強かったとか決めつけたいのかもしれないが、ならば多分お前らの子どもたちもそういうゲームを持っているものも多くでつまり犯罪者予備軍だと言っているようなものだ。

ゲームが及ぼすものは異常衝動なのか?

 今やゲームの普及率を考えて、ゲームに影響されたからどうとかいう話でかたのつくような世の中ではない。もしもゲームが何らかのきっかけを生んだとして、それは現実での未熟さをゲームに持ち込んだ上での行動が作用されたのであって、ゲームを通して人間の生の感情を歪んだ表現で開花させてしまった者たちの結果論だろう。
 いまやオンラインがここまで浸透する中、オフラインゲームよりオンラインゲームで生の人と接している者の方が歪んでいる。つまりゲームの中ですら現実同様に社会があって、人対人のほうがその人の行動に大きく影響を及ぼす重要なファクターであるということ。つまりそれはゲームに限らずサークル活動も学校も会社も家庭も何もかも人のいるところは皆同じ条件。
 この事件、こんな行動をした犯人について、そこにあるゲームに責任転嫁して「だからそういうことをやったんだ、わかったぞ!解決だ!」とか本気で思っているとしたら、本当の原因も突き止められずに全く対策も意味をなさず何も防ぐこともできないだろう。もしも政治家や有名人がこんな答えをしたならば余程の無知か思考停止者か自分に金を払ってくれる団体などへの忖度やアピールでしか無い。

ゲームは悪なのか?

 私もかつてゲームを作っていた事がある。それよりゲームレビューを書いていた時間が長かったからどちらかと言うと作りて目線というより受け手目線のほうが多い感じだけれど。でもやはり作っているときはプレイヤーがどう思ってくれるかに注力して制作していたし、レビュアーとしてはつくり手がどういう意図をしてこの部分を作ったのかなどを読み取りながら書いていた。つまりほとんどすべてのゲームはきちんとした仕事でできており、その意義はエンターテインメントだ。
 もしもそのゲームがただ心を痛ませ荒ませ歪んだ人物を作る道具だとしたら、つくり手はテロリストだとでもいうのだろうか?そんな事を言ったら日々殺人犯を生んでいるドラマや小説、漫画も全てテロリストの作った洗脳道具なのだろうか?

 もちろんいくつかのゲームにはそのプレイヤーの人生の軸になるようなほどに感銘を受けて影響されることもあるだろう。それは映画や小説も同じ、作品として人の心に訴える点で優れたものであったからだろう。なのにゲームだけは悪い部分しか受け取れない道具だと本気で言っているのだろうか?それはゲームが悪いのではなく受け手の資質の問題であり、育ってきた環境や身についた思考が原因の本質であってゲームは引き金になりこそはすれ事件性の本質とは関係ないだろう。その犯人個人だけが狂っているのであって、同じゲーム、漫画、アニメ、ドラマ、小説、映画、など全てを見たほぼすべての人たちはなんともないのだから。

人はそんなに単純ではない

 多くの場合、その事件の事柄を理解できないと感じた人たちが、その理解には言及せずただ目の前のスケープゴートにできそうなものを探して、さも自分はそういうものを糾弾する側の人間だと言いたいだけなのだろう。
 わからないものはだめという蓋で閉じ、同じようにわかっていない人たちと「自分たちの世界とは違うことですね」という行為がしたいだけの偽善者。そもそも理解する気もなければそこを掘り下げたいわけじゃない、ただそう言って面白おかしくして人の注意を集めたい目立ちたがり行為に等しい。

 いい加減こういった報道の仕方早めて欲しい。というかこれでFNNのニュースは信用できない偏向者のもとで作られていることがわかった。いうなれば見るには値しないところをあぶり出すリトマス試験紙的な報道だったとも言える。

 理解してまで真実を追求しろとは言わないが、そういう偏向した考えを目立つように記事にする姿勢を改めて、事実をまんべんなく汲み取って真摯に伝える報道であって欲しい。まぁ金にならないことはしないんだろうけれど。

フォローお待ちしてます!

今後ともよろしくお願いいたします。

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